◉塗装に欠かせないシーラーについて、その役割や重要性を中心に解説
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本記事では、外壁塗装に使用されるシーラーについて、その役割、種類、重要性などを説明しています。シーラーは、外壁塗装、屋根塗装を行う際には欠かせない下塗り塗料です。

外壁塗装は、まずシーラーと呼ばれる塗料を塗り、その上に仕上げ塗料を重ねて塗っていきます。これは、屋根塗装でも同様です。下地を作っているわけです。この記事ではシーラーについて、その役割や重要性を中心に解説しています。ぜひ読んでみてください。

下塗り塗料・シーラー

シーラーは、塗装の下地を作るために塗られる塗料です。元々は英語の「seal」から来ている言葉です。外壁塗装用の仕上げ塗料は、いきなり塗ってもうまく仕上げることができません。そのため、シーラーが必要になります。シーラーは、下地を整えると同時に、仕上げ塗料の密着性を上げる役割を果たします。

プライマー?フィラー?

プライマーは仕上げ塗料との密着性を高めるという点ではシーラーと共通していますが、シーラーは下地に浸透させるという点でプライマーとは異なります。しかし、同じような役割をするものだと考えていいでしょう。フィラーは、ヒビ割れなどを埋める(fill)目的で使われる、補修に特化したものです。

シーラーの主な役割

すでに少し触れましたが、シーラーの役割について、もう少し詳しく説明しておきます。

仕上げ塗料と塗装面の密着性を向上させる

外壁や屋根の塗装工事を行う際、塗装面と塗料が密着していないと、後々、剥がれなどの原因になってしまいます。いきなり仕上げ塗料を塗ってしまうと、塗装面は均等ではないので、当然、密着性は悪くなります。シーラーで下地を先に作っておくと、そのシーラーが接着剤のような働きをして、塗装面と仕上げ塗料の密着性を向上させます。

下地の補強

シーラーは、下地に浸透する特性を持っています。そのため、下地を整えると同時に、実は下地を補強しているのです。外壁材は経年劣化により耐久性が失われていきます。シーラーは、その失われた耐久性を補うかのように下地を補強してくれます。外壁材の耐久性を維持する意味でも、シーラーはとても重要な存在です。

塗装面に仕上げ塗料が吸収されることを防ぐ

シーラーを塗らずに仕上げ塗料を直接、塗装面に塗ると、仕上げ塗料は吸収されてしまいます。先ほど触れたとおり、シーラーは塗装面に浸透するため、シーラーを先に塗っておくと、仕上げ塗料が塗装面に吸収されることはありません。塗装面の劣化が進んでいる場合は、シーラーを塗っても仕上げ塗料が吸収されてしまうこともあるので、このような際は、シーラーを2度塗りします。

シーラーの種類

シーラーにはいくつかの種類があります。大まかに「水性」と「油性」に分けられますが、さらに機能による分類もあります。

水性シーラー

こちらは同じく水性の仕上げ塗料とセットで使われることの多いシーラーです。水性は塗装面に浸透すると、含まれている水分が蒸発することで塗膜となります。そのため、劣化が進んだ下地に塗ると吸収される量が多くなってしまい、きれいな塗膜になりません。そのため、水性のシーラーは、あまり劣化していない下地に使用します。いやなニオイがしないため、室内でも使えます。

油性シーラー

油性シーラーには溶剤が含まれていて、下地に塗るとこの溶剤が揮発して塗膜を作る仕組みになっています。劣化が進んだ下地でも優れた補強効果を発揮してくれるうえ、水性よりも早く乾きます。しかし、溶剤が含まれているためニオイは強烈です。

機能性を持つシーラー

たとえば、下地の補強に特化した機能など、機能性を持つシーラーが販売されています。「コンクリート強化シーラー」は、モルタルやコンクリートなどの表面をしっかり固めて補強。塗料の吸収を抑制するとともに下地を補強します。

水分によるシミやタバコのヤニ汚れを抑制する機能を備えるヤニ止めシーラーも販売されています。屋内の壁や天井を塗装する際に使用します。

浸透性、密着性に優れる「カチオンシーラー」は、外壁や内壁の下地によく使われるシーラーです。カチオンシーラーは、さまざまな場所に塗れます。

シーラーがないと大変、その重要性とは

シーラーを使わずに仕上げ塗料を塗っても、その仕上げ塗料に備わっている性能は正しく発揮できません。いかに高い仕上げ塗料を使ったとしても、下地がしっかりできていなければ、ただ吸い込まれてしまうだけで無駄になってしまいます。シーラーで下地をしっかり作ることではじめて、その上に塗られる塗料は性能を発揮できるのです。

まとめ

シーラーで下地がしっかり作られていないと、後年、塗装がボロボロと剥がれてくるなどの問題が発生する可能性があります。外壁塗装におけるシーラーは、仕上げ塗料の下に隠れていますが、まさしく縁の下の力持ち的な存在なのです。

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